私たちの活動
Ver.2021.9
私たちの活動
一般社団法人「味の教室協会」は、人間が本来持っている五感を鍛え、一生涯にわたる豊かな食生活の基礎の確立に寄与する食の体験学習「味の教室」の普及を目的として、2018 年10 月に設立された非営利の法人で、現在以下の事業を実施しています。
1.食の体験学習の提供
就学前の子どもたちを主たる対象として、保育園・幼稚園や児童館で以下のような学習機会を提供しています。いずれも子どもたちが楽しく参加することを重視した五感体験・共感型の食育プログラムです。
(1)五感をきたえる味の教室
2・3歳児を対象に講師2名が食材や教材を持参して実施する年間6回の食育プログラム。園の先生方と一緒に継続的に実施することで日常の保育活動にも良好な変化が把握されています。園のご要望を受けて4・5歳児を対象とした学びを深める講座も着手しています。子どもの五感体験を通じた内発的動機付けを重視する手法が、非認知能力の向上にも寄与することが期待されています。
※参考情報:2・3歳児へのサペレメソッドを使った食体験プログラムによる苦手野菜数減少効果(チャイルドヘルス2021年8月号掲載)
(2)単回イベント(観察から試食まで1時間半~2時間のプログラム)
①お魚講習会(オホーツク海の底曳き漁船直送のタラや雑魚5種程度の観察と園児自ら一本の魚をさばく体験)
②お野菜講習会(京都大原等の有機野菜を使用。自然の姿のお野菜を体感)
③うま味講習会(根っこのついた1本の昆布から自然の姿も体感。かつお節と鮭節の味比べ、等)
等の健康な食生活の基礎作りに役立つ講座
2.学習会・講演会・研修会
これまでに250回を数える実践経験のある「五感をきたえる味の教室」の基本となっている考え方、サペレメソッドや実践上のノウハウ等について、
①地域の保育士会の勉強会
②実践される園の先生方の勉強会
③保育士養成校でのワークショップ
④園主催の保護者勉強会
などをお引き受けしております。ご関心のある方はお問い合わせください。
3.調査研究
五感を使った食の体験学習の普及に向けたプログラムの開発や効果の計測について調査研究を行っています。
なお、私たちの取り組みの有用性については、2019 年度より日本学術振興会より以下の科学研究費の助成を受けて研究を行っています。
また、リモートでの取り組みとして「親子でオンライン体験 牛乳を五感で楽しモゥ~」に着手しました。2歳以上の未就学児とご一緒に是非ご参加ください。詳細は当HPのバナーをクリックしてください。
4.人材の育成と支援
お魚を使った講座を自ら実践できるようになる現地研修会(北海道網走市)を企画しましたが、コロナ禍での延期、中止を余儀なくされております。
また、私たちの実践状況を視察したいとのお問い合わせも数多くいただいていますが、保護者の参加するイベントすら実施できない昨今の状況での部外者の入園は困難である旨、ご理解をお願いしております。
「五感を使う」性質上、リアルな共感をベースにした講座が理想なのですが、昨今の状況を踏まえ動画やzoomを使ったリモートでの講座も模索しています。
今後の実施予定はメルマガでお知らせしますので、是非、メルマガ登録を!
5.教材等の開発提供
2021年9月に「五感が育つ子どもの食育 食の体験学習サペレメソッド」を保育社より刊行いただきました。この本には基本的な考え方やこれまでの実践で培ってきたノウハウを記載しております。是非、参考にしてください。
また講座で用いている紙芝居等の指導媒体やワークシートの開発をしていますのでご関心のある方はお問い合わせください。
6.諸外国の活動との学術交流
欧州のサペレメソッド関係団体と連携(参考: https://www.sapere-association.com/)しています。
サペレメソッドとは
1970 年代半ばにフランスで小学生対象にはじまった味覚教育を源流とし、その有用性をフランス以外の未就学児童に広める目的で1995年に国際サペレ協会が設立され、現在はスウェーデン、フィンランドをはじめとした北欧諸国、フランス、英国、スイス等を中心に普及している五感を使った食育手法。教育先進国フィンランドでは、小学校就学前児童への教育カリキュラムに最適の手法として国をあげて利用が推進されている。日本では私たち味の教室協会が唯一の団体として参画。
- 問い合せ先:
一般社団法人味の教室協会
代表理事 染井順一郎
理事 河口八重子 柴田至且 - FAX:
075-320-2748 - メール:
info@fivesenses-children.jp