海外のSAPEREの取り組み
フィンランドでのサペレのご紹介
フィンランドの小学校でのSAPEREの取り組みについて紹介する、英文字幕付動画を掲載します。ナレーションはフィンランド語です。
フィンランド国家栄養審議会事務総長Arja Lyytikainennさんより情報提供いただきました。
世界のトップをゆく教育の先進国として知られ、思考力やコミュニケーション力を重視するフィンランドメソッドの国らしく、小学校での取り組みも、食材を教材として自分の五感を使っての観察、表現力、他人との会話、などを重視している様子がうかがえます。
1.味わってみませんか? -Would you taste it? Taste School-
https://www.youtube.com/watch?v=1H_04raB8jI
2.視覚 -Look first – Taste School-
https://www.youtube.com/watch?v=mt7PGDiyDts
3.触覚 -What does food feel like? Taste School-
https://www.youtube.com/watch?v=Jty3HZ4GtzQ
4.聴覚 -What does food sound like? Taste School-
https://www.youtube.com/watch?v=2TZlG2_qfCU
5.嗅覚 -What does food smell like? Taste School -
https://www.youtube.com/watch?v=TlXPCBW8M_w
6.味覚 -Taste sits on the tongue – Taste School -
https://www.youtube.com/watch?v=y7_F9eJORTM
こうした、一見すると「簡単にできそうな、どうということのない取り組み」を、論理的思考や他者理解、自己表現や議論の基礎としてとらえて教育現場で着々と実践しているのがフィンランドらしいと思います。一見して年齢や特性、文化背景も異なるような子ども達が、食という楽しい教材を使って、自由に自分の意見を表明している姿から、多様性を理解する基礎になる、という教育者側の意図を感じますね。
私(代表)は以前、フィンランドの日本大使館で勤務した際、高原須美子大使(故人:元経済企画庁長官、セ・リーグ会長)、北川書記官(外務省退官後フィンランドメソッドを日本に紹介)と一緒に、ある小学校での起業家精神教育の実践を視察させていただきました。その際の学校側の
- フィンランドにおける新たな産業開発に向けたメソッド〜500万人の国での勤務経験から学んだ北海道発展のヒント〜 :
国立国会図書館デジタルコレクション (ndl.go.jp)
新しい産業・社会は一人で創り出すことはできず、人間は一人では生きていけません。これからの時代を生きてゆくために必要な力の育成に「サペレメソッドを用いた食の体験学習」が有用であることを、フィンランドの人たちは気が付いています。
日本に居住するフィンランドからの留学生が自己紹介で「私は日本のおにぎりが大好きです。食べやすく便利で、おいしくて、中からいろいろなものが出てきてミラクルですね。」と言った記事を目にして、その留学生に好感を持つのは私だけではないと思います。日本の日常の食文化をわかってもらえたような、そんな気持ちにもなりますね。私たちも海外の食文化について、こうした上手な表現が出来るといいな、と思うと共に、留学生の自己紹介は食事時の会話を重視するフィンランド教育の成果なのかなとも思います。
英国でのサペレのご紹介
英国では、「人はこうして食べるを学ぶ(原書房)」の著者Bee Wilsonさんが代表をつとめるTasteEdという団体が、サペレメソッドを使った食育に熱心に取り組んでいます。 Beeさんは著書の中で、「わたしは強く思う。この技術(サペレメソッド)を学んでほしい。そうしなけば、読み書きや算数ができないまま成長するのと同じくらい、子どもの未来をそこねてしまう。いや、悪くすれば健康を脅かす要因にもなるだろう」と述べています。
以下の英国政府HPにも紹介されています。
また、同じくTasteEdのメンバーのJasonさんが教頭をつとめる小学校での取り組みの様子が以下のFAO作成の動画で紹介されています。