日記

2024-03-25 23:11:00

若竹煮は誰の発明?

春ですね。

タケノコのシーズン到来です。

京都では、西山のタケノコが有名です。

美味しいタケノコを作るために丁寧に管理された竹林は、竹林というよりタケノコ畑です。

 竹林.jpg

土質にも恵まれた西山のタケノコは、昭和天皇の料理番として有名な秋山徳蔵さんがその著書で、タケノコでは日本一美味しいと絶賛しているほど、昔から知られているものです。

タケノコを美味しく食べるレシピはいろいろありますが、私は同じ季節の海産物「ワカメ(若芽)」とあわせた若竹煮が大好きです。

医療機関で栄養士として食事の相談業務を担当していた時、そこの職員から「タケノコはどうして食べたら美味しいか」と聞かれ、「若竹煮」を紹介しました。

その後、その職員が喜んで報告してくれたのは、「うちの母はタケノコを食べると痒くなるのであまり食べられない人なのですが、若竹煮は美味しいばかりか痒くもならず、とても喜んで食べていました」とのこと。

タケノコにはシュウ酸が多いので、過食すると血液中のカルシウムと結合して尿路結石の原因にもなると言われていますが、よく茹でることでシュウ酸が水に溶けだすことや、カルシウムの多い食品(ワカメはカルシウムが多い)と一緒に食べることで腸内でシュウ酸カルシウム(石)になって、そのまま体内に吸収されることなく便として排出されるとも言われています。

タケノコとワカメという同じ季節の旬のものをあわせていただく知恵は、「こうして食べると痒くならずにたくさん食べられる」と気づいた人によって発見されたのかもしれない、と思った出来事でした。