日記
昆布を食べるとどんな音?
昨日12月13日は、京都では正月準備を始める日「おことはじめ」でした。
今年も残すところあと少し。
コロナ禍ではありましたが、多くの保育園や幼稚園で関係者の皆様の協力を得て、無事に味の教室を行うことができたことにまず感謝です。今年も子ども達との楽しい出来事がたくさんありました。そのうちのいくつかを紹介します。
味の教室では味わう際に耳を手でふさいで自分の咀嚼音を聞く取り組みを行っています。
思った以上に大きな音が聞こえるこの取り組みは、子どもたちには面白いようで、味の教室の後も給食時などに、子ども達が「このキュウリ、ポリポリいうで」、「ホンマや」といったやりとりを自発的に行う姿が報告されています。
噛む事が楽しくなって、いろんなものに挑戦してもらえたら、と願っています。
今年の味の教室では、昆布を題材とする回を設けました。
昆布をテーマとする紙芝居の後、網走漁業協同組合さんから提供いただいた「長い一本まんまの足付きの乾燥昆布」が登場すると子ども達は興味津々。折りたたんだ昆布をワニの口のように見たてて遊んだり、海の中でゆらゆらする昆布の姿を想像したり、穴があいた場所を見つけては誰が食べたのかな?と考えたりしました。
昆布についた白い粉(塩分やうまみ成分)を見つけた子ども達は、何だか食べたくなってきたようです。
そこで、湯がいて柔らかくした切り昆布を一片ずつ子ども達に配布し、試食してもらいました。
お口に入れて噛んだ際に咀嚼音を聞くように促すと、子ども達は両手で耳をふさいで真剣に音を聞きます。
先生が「どんな音が聞こえる?」と聞くと、「カチカチ」、「コツコツ」など自分の噛んでいる音についての発言が多かった中で、ある園の3歳児には「海にかえりたいって言ってる」音が聞こえたそうです。
どんな音だったのかな。
その子はどんな想像力を働かせていたのでしょうか?
可愛らしく、とても印象に残る子どもの言葉でした。